【J1第7節】あのストライカーがついに目覚めの一発！岡山は昨季から続くホーム無敗記録継続なるか

注目はJ1初ゴールをねらうストライカー＆経験豊富な新戦力

岡山は2月26日の第3節、ガンバ大阪戦を最後に1か月以上も勝利から遠ざかっている。課題は近3戦で1得点の攻撃陣。その中でも注目はFWルーカス・マルコス・メイレレスだ。昨年はJ2で5得点を挙げたアタッカーで、J1昇格後の今季は全6試合に出場。うち先発出場は3試合あり、毎試合シュートを放つが、いまだに無得点の状態が続いている。この試合で、眠れるスラッガーは目覚めるのか。前節の川崎フロンターレ戦にて、無得点ながらも4シュートの積極性をみせたFW木村太哉、ここまで全試合先発出場中のFW江坂任にも注目したい。

一方、今季初の連勝をねらう横浜は、頼れる新戦力が移籍後初スタメンに名を連ねた。今季新潟アルビレックスから新加入したDFトーマス・デンは、1月のキャンプ中に左足の関節靭帯を損傷し、ここまで試合出場がなかった。浦和レッズ、新潟と渡り歩き、これまでのJ1出場試合数は77試合。その経験を活かし、チームを勝利に導くことはできるのか。ここまで2節連続ゴール中のMF植中朝日、全節フル試合出場中で全節シュートを放っているスタミナ豊富なアタッカー、FWアンデルソン・ジョゼ・ロペス・デ・ソウザなどにも期待したい。

互いに隙を突き、チャンスを作り出す両チームの攻撃

両チーム、試合開始直後から果敢に攻撃を仕掛ける。最初にチャンスをつかんだのは岡山だ。

5分にコーナーキックを獲得すると、キッカーのMF加藤聖は左足で一直線にスピードのあるクロスを上げた。そのボールは相手守備陣のブロックに合ったが、ふんわりとした軌道を描いてDF立田悠悟の上空へ飛んで行った。相手守備の頭数は、ゴールエリアの中だけでGK含めて9人。厳しい壁を作られる中でも、DF立田はヘディングで積極的にシュートした。ボールはポストの右へとわずかに逸れ、得点とはならなかったが攻撃への高い意欲をみせつけた。

一方の横浜も13分、自陣左のエリアから攻撃を開始すると、前へ前へと切り込むドリブル、スルーパスを駆使して一瞬のうちに相手陣地へと攻め込む。FWアンデルソン・ロペスのゴロ性のクロスは、ゴール前に切り込むMF植中に届かなかったものの、再度攻撃の体制を立て直し、FWヤン・マテウスがペナルティーエリア右から左足を豪快に振りぬいた。強烈なシュートとなったが、岡山のGKスベンド・ブローダーセンがこれを冷静にブロック。横浜はチャンスを作り出すも、先制にはあと一歩足りなかった。一進一退の攻防が続き、前半戦はともに無得点で終了。ゲームは後半戦へと突入した。

ついに岡山の眠れるストライカーが目覚めの一発を放つ

後半開始早々、いきなり横浜が攻め込んだ。49分に相手陣地に攻め込むと、左サイドでテンポのいいパスを回す。そのままチャンスをうかがい、MF山根陸が一瞬の隙を突いてドリブルで進出。ゴール前で待ち構えるFWアンデルソン・ロペスにパスを渡すと、体勢を立て直して右足でシュート。ボールはスペースが空いた場所へ一直線。先制かと思われたその瞬間、ボールはわずかに左方向へ変化し、ポストに直撃。得点には至らず横浜攻撃陣は頭を抱えた。そして、この出来事が象徴するかのように、ツイていたのが今日の岡山だった。

66分、流れをつかんだ岡山が試合を動かす。右からのコーナーキックを奪い、キッカーのMF神谷優太が弧を描いたクロスを上げると、DF工藤孝太が倒れ込むようにしてヘディングを合わせた。岡山攻撃陣と横浜守備陣でごったがえすゴール前で、ボールはその間をゴロで割っていった。その先で待っていたのが岡山のFWルカオ。体を反転させるようにして遠心力を加えながら右足でシュートしたボールは、ゴールネットを揺らした。待望の先制点が岡山に入った。両手を上げて喜ぶルカオはこれがJ1初ゴール。記念すべこの初得点が、試合を動かした。その後、69分に岡山のシュートがオフサイドで取り消される一幕があったが、岡山守備陣はそこで流れを渡さなかった。幾度となく攻め込む横浜の攻撃を防ぎ続け、ついに試合終了。岡山が第3節以来となる勝利を手にし、昨シーズンから続くホーム負けなしの記録を10に延ばした。一方、今季初の連勝に挑んだ横浜は、再三の決定機を決め切ることができず、今季2つ目の黒星を喫した。

DAZN「明治安田J1リーグハイライト視聴 岡山vs横浜：第7節」（2025年3月29日）より
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