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オリックスvs阪神の大阪ダービー 開幕を前に明暗わかれる【オープン戦を振り返る】

2025年2月22日よりスタートした、NPB(日本野球機構)による春季非公式試合、通称「オープン戦」。ペナントレース開催前の非公式試合ということもあり、各チームは新戦力の確認に余念がなかった。3月23日に京セラドーム大阪で行われた「オリックス・バファローズ vs 阪神タイガース」は、パ・リーグ昨季5位のオリックスとセ・リーグ昨季2位の阪神による大阪ダービー。ペナントレース開幕を直前にした、両チームの完成度を振り返っていく。※トップ画像出典/Pixabay

아이콘 왕국 아이콘KING GEAR 편집부 | 2025/04/11

新監督同士の大阪ダービー、白星が遠いオリックスと完成度抜群の阪神

新監督の岸田護が率いるオリックスは、ここまで1勝10敗3分けと勝ち星が遠い。このオープン戦最終にて、なんとか白星をつかみたいところ。先発は2年目の高島泰都投手。社会人卒の25歳右腕は、ルーキーイヤーの昨年から先発・中継ぎを合わせて21登板の即戦力として期待通りの活躍を見せた。先発での活躍が期待される今季、ここで好投を見せて開幕ローテーション入りを決められるか。野手陣では、3番でスタメン出場の紅林弘太郎内野手が絶好調。前日22日の阪神戦では、右翼席に飛び込む本塁打を放つなど、万全な仕上がりだ。

対する阪神は、同じく新監督の藤川球児が率いている。オープン戦は9戦で2勝4敗3分けと負け越しているが、メジャーリーグベースボールチームのロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・カブスを迎えたMLB東京シリーズでは、両チームに3対0で完封勝ちをしている。先発は、そのカブス戦で5回無安打無失点と完璧な投球を披露した20歳左腕の門別啓人投手。この日も好投が期待される。打線も好調で5番の大山悠輔内野手の打率3割6分4厘を筆頭に、試合開始前までのオープン戦打率3割打者が5人も名を連ねる。投打ともに高いチーム力を発揮し、開幕へ向け弾みをつけられるか。

切り込み隊長の一打で流れは一気にオリックスへ

試合を最初に動かしたのはオリックスだった。1回表を0点に抑えたその裏、無死から1番の中川圭太外野手がいきなり魅せる。阪神先発門別の初球、外角高めストレートを振り抜くと、打球は左中間の最奥へと抜けていった。2バウンドでフェンスにぶつかる長打で二塁に到達すると、クッションボールを捕球した中堅手の近本光司外野手が、中継の内野手に向かって緩い返球を送る。その処理にもたつく間に、打者走者の中川は三塁を簡単に陥れてみせた。1ヒットに1エラーが加わり、オリックスがわずか1球のうちに無死三塁の好機を作り出し、バッターボックスには2番の太田椋内野手。1ボール2ストライクからの4球目、外寄りのストライクゾーンからボールに落ちていく難しいフォークボールに対し、体勢を崩しながらも食らいつくと、打球は中堅への飛球になった。定位置から右翼方向へ10メートルほどの場所に飛んだ打球は、タッチアップには充分の距離。三塁走者の中川が楽々とホームに帰還して犠牲フライが成立。オリックスは5球で先制してみせた。

オリ打線がサインプレーと積極走塁で阪神守備陣を翻弄

5回の裏、またもオリックス打線が動く。1死から9番の宗佑磨内野手が右前打で出塁。続く1番の中川がエンドランを決め、左前打の間に一塁走者の宗は一気に三塁へ。1死一、三塁の好機で打席に入ったのは、先制の犠飛を放った太田。フルカウントからの6球目、内角の直球にやや差し込まれた打球はボテボテのゴロで三塁前へ。打球を処理するのは佐藤輝明内野手。すでにスタートを切っていた三塁走者を横目に、逆シングルの体勢で捕球すると、すぐさま本塁へ送球。しかし、ボールを待つ捕手に対し、大きく右方向へと逸れる悪送球となってしまった。佐藤のエラー(悪送球)で、オリックスが2点目を手にした。試合はその後、阪神が7回1死二塁から梅野の適時打で1点を返したが、反撃はそこまで。2対1でオリックスがオープン戦最終戦を白星で飾った。

送球ミスが目立つ阪神と積極的な走塁を披露したオリックス

阪神はこの日、初回の近本の中継への返球、2点目の佐藤の本塁送球といずれも野手の乱れが失点につながってしまった。対してオリックスは、走者の意識の高さが如実に表れた。初回の中川の三塁進塁は、中継プレーの送球と握り替えまで確認したうえでの鋭い判断。2点目の三塁走者宗は、打球が当たったと同時の素晴らしいスタートを切ったことで、阪神の佐藤を焦らせた。この両チームの明暗が、試合を分けることになった。加えてオリックス先発の高島は150キロ近い速球に加え、打者の手元で曲がるツーシームとカットボールを巧みに使い分けた。18のアウトのうち6つの飛球アウトを手にするなど、相手が思わず手を出したくなる投球術で阪神打線を翻弄。6回4安打無失点、四死球も1つと安定した制球力を見せ、開幕ローテーション入りをアピール。野手では1番の中川が4打数3安打の大活躍。先制のチャンスメイクに2点目のエンドラン成功と高い野球センスを披露して勝利に導いた。

DAZN「NPBハイライト オープン戦 : オリックス vs 阪神」(2025年3月23日配信)より
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