【J1第1節】新体制の川崎フロンターレ圧倒的攻撃力で大勝

“悪魔の左足”名古屋に電撃復帰のマテウス・カストロが先発出場

Jリーグ開幕前、AFCチャンピオンズリーグエリートのリーグステージで戦った川崎は、その試合からメンバーを2人変更。ボランチにMF河原創、右サイドハーフにはMFパトリッキ・ヴェロンが入った。GK山口瑠伊はJリーグ初出場。フォーメーションはピッチ上のバランスが良い4－2－3－1で挑む。

対する名古屋は、中央で数的優位となる3－4－2－1のフォーメーション。負傷のシュミット・ダニエルに代わり出場したのはGK武田洋平だ。さらに1年半ぶりに電撃復帰した“悪魔の左足”と呼ばれる強烈なシュートが武器のMFマテウス・カストロも先発出場となった。

前半は両チーム決定機を活かせずスコアレスで折り返し

最初に決定機を作ったのは、ホーム川崎。前半12分、右サイドから河原が逆サイドへボールを送ると、エリア内で受けたFWマルシーニョがドリブルで切り込み、右足を振り抜くも武田選手が正面でキャッチし、惜しくもゴールならず。さらに23分にはゴール前から折り返されたボールをMF脇坂泰斗がスルー、後ろで待っていた河原がキーパーの逆を突いたシュートを放つが、枠を外れた。

その直後の24分、今度は名古屋がカウンターを仕掛ける。左サイドのFW永井謙佑からのパスをMF稲垣祥が受けシュート。川崎DF丸山祐市がブロックしたこぼれ球に永井が反応し、強烈な回転のかかったシュートを打つが、ポストに嫌われた。大きな決定機だったがゴールを奪えず、前半はスコアレスで折り返す。

後半一気に流れをつかんだ川崎が先制点

後半は一転して川崎ペースで試合が進む。後半13分、DF三浦颯太のフリーキックにDF高井幸大が頭で合わせ先制。三浦の質の高いフリーキックと身長192㎝の高井選手の滞空時間の長さによって生み出された素晴らしいゴールだった。オフサイドの可能性があり、ビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）の介入があったが、得点は認められた。続いて22分にはDF丸山選手からのボールを左サイドで受けたマルシーニョ選手は、空いたスペースへ飛び出した三浦へワンタッチパスを送る。三浦はゴール前に走り込んできたFW山田新にダイレクトパスを流し込み、鮮やかな速攻から川崎が追加点を奪った。

2点を追う名古屋は、25分にコーナーキックを獲得。ゴール前へ上がったボールに反応したMF椎橋慧也が、ペナルティエリア中央からヘディングシュートをするもボールはゴール上へ外れてしまう。

川崎の得点力爆発！名古屋は守備が崩れ痛い敗戦

攻撃の手を緩めない川崎は33分、脇坂のスルーパスがMF山内日向汰につながり、ペナルティエリアへドリブルで切り込む。左足で放ったシュートは枠を捉えたが、これはGK武田がセーブ。その直後の34分には、MF橘田健人がペナルティエリア内からクロスを入れ山田が頭で合わせるが、ゴールポストに当たってしまう。跳ね返ったこぼれ球に反応した山内が冷静に打ち切り、Jリーグ初得点。これで川崎は3点目を獲得した。さらに後半43分、右サイドから切り込んだ山内が贈ったクロスにFW宮城天がニアで合わせて、ダメ押しの4点目を挙げた。

得点が欲しい名古屋は、8分あった後半アディショナルタイムに反撃を仕掛けたかったが、川崎の攻撃を守り切ることに時間を費やしてしまい、最後まで思ったように攻めることができず、試合終了となった。

川崎は、昨季リーグ2位だった得点力が爆発し4‐0とホームで快勝。山内や宮城など途中交代で出場した選手の躍動も光った。長谷部新監督を迎えた今シーズンのリーグ初陣を白星で飾り、好調なスタートを切ることができた。

一方で今季こそリーグ制覇を狙う名古屋は、悔しい黒星スタートとなった。最初の失点から30分ほどでさらに3失点してしまったことについて長谷川監督は、失点後、一気に気持ちが崩れてしまったと語った。ここからの立て直しに期待したい。

「DAZN 明治安田Ｊ１リーグ ハイライト川崎F vs 名古屋 : 第1節」（2025年2月15日配信）より

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