24738778 s

【J1第1節】悲願の初昇格決めたファジアーノ岡山が初戦からクラブ史に残るゴール

初昇格クラブが今シーズンの「台風の目」になるかもしれない! Jリーグ2025年シーズンが開幕。昨シーズンJ2で5位も昇格プレーオフで優勝しJ1初昇格を果たしたファジアーノ岡山と、守備面を強化し低迷脱出を図る京都サンガF.C.の激突をプレイバック。※トップ画像出典/PhotoAC

아이콘 왕국 아이콘KING GEAR 편집부 | 2025/03/12

特定企業への依存なし!サポーターや地域企業が支える岡山

ファジアーノ岡山は、2025年シーズンからクラブ史上初めてJ1リーグで戦う。この快挙は、長年の努力と粘り強い挑戦の末に実現した悲願達成である。

岡山の歴史は1975年、川崎製鉄水島製鉄所(現JFEスチール西日本製鉄所)のサッカー部OBにより「リバーフリーキッカーズ(RFK)」が結成されたのが始まりだ。その後、2003年にRFKが中核となり「ファジアーノ岡山FC」が誕生した。現在も「市民クラブ」として特定の企業に依存せず、サポーターや地域企業が広く支えている。

クラブ名の「ファジアーノ」は、イタリア語で岡山県の県鳥でもある「キジ」だ。郷土に伝わる桃太郎伝説でキジが登場することにちなんで命名された。2006年、運営組織を株式会社化して「株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブ」を設立。2007年8月にJリーグ準加盟クラブとして承認され、2009年にJリーグへ加盟を果たした。

それ以来、J1昇格を目指して何度も挑戦を重ねてきたが、「J1の壁」は厚く、16年間J2リーグで戦い続けてきた。それでもクラブはあきらめることなく、着実に力をつけていった。

長年の努力と粘り強い挑戦で勝ち取った岡山のJ1昇格

2024年J2リーグで岡山は、木山隆之監督の指揮のもと、シーズンを通してプレーオフ圏内を維持し続け、最終的に5位でフィニッシュ。J2リーグの1、2位クラブは自動昇格のため3~6位によるJ1昇格プレーオフに臨んだ。準決勝では、モンテディオ山形に3-0、決勝ではベガルタ仙台を2-0で破り、悲願のJ1昇格を果たした。

2025年シーズンに向けて、岡山の新たな挑戦が始まった。キャプテンはMF竹内涼が続投し、副キャプテンにはDF柳育崇、MF田部井涼、MF江坂任が就任。彼らを中心に、チーム一丸となってJ1での戦いへ挑むことになった。

課題の守備不安を解消する補強を行った京都

一方、京都の2024年シーズンは12勝11分15敗の14位。また「天皇杯」ではベスト4まで進出し、カップ戦で一定の成果を残したものの、「YBCルヴァンカップ」では2回戦敗退に終わり、安定感を欠くシーズンだった。

そこで京都は、2025年シーズンに向け大幅なチーム強化を図った。クラブスローガン「共有」とチームスローガン「Brave and Breakthrough」を掲げ、課題の守備面の不安を解消する補強が行われた。ブラジル人DFパトリック・ウィリアムをポルトガルのリオ・アヴェFCから完全移籍で獲得したほか、J1鹿島アントラーズからDF須貝英大を迎え入れた。

また、中盤ではドイツのFCアウクスブルクからMF奥川雅也が復帰し、攻撃のバリエーションも増やした。さらに、J1名古屋グランパスからMF米本拓司を獲得し、経験と守備力を強化。攻撃陣には、ブラジル人FWラファエル・エリアス・ダ・シウヴァ(登録名=ラファエル・エリアス)やFW長沢駿(J2大分トリニータ)らが加わり、高さと決定力を兼ね備えた布陣となった。

田上大地が決めた!クラブ史上初の歴史的J1ゴール

2025年2月15日、JFE晴れの国スタジアムでの岡山vs京都戦。岡山にとって歓喜の瞬間は前半23分に訪れた。左CKからDF田上大地がファーサイドから左足ボレーを決め、岡山が先制。クラブにとってJ1初得点となり、チケット完売し満員のスタジアムには歓喜の声が響いた。

勢いに乗った岡山は、同36分に追加点を奪う。DF柳選手が右サイドからゴール前に頭で折り返したボールを、走り込んでいたMF木村太哉がダイレクトでGKの股を抜き追加点。木村選手は後半11分にも決定機にゴール前に飛び出すなど動きが光った。

後半、京都はDF須貝英大を投入し流れを変えようと試みるも、岡山は主導権を渡さない。GKスベンド・ブローダーセンの安定したセービングが光り、無失点で試合終了。岡山は2-0で勝利し、クラブ史に残るJ1初勝利。この歴史的な瞬間は、クラブと岡山サポーターにとって忘れられないものとなった。今シーズンの「台風の目」になるかもしれない期待を抱かせる岡山の好発進劇だった。



「DAZN【PICK UP MATCH】岡山 vs 京都 : 第1節」(2025年2月15日配信)

※記事内の情報は配信時点の情報です。