
FC東京の“苦労人”白井康介、松橋力蔵新監督に開幕白星プレゼント|【PICK UP MATCH】横浜FC vs FC東京 : 第1節
FC東京は松橋新体制で開幕白星発進!開幕戦の攻防をプレイバック。※トップ画像出典/PhotoAC

松橋監督「スタイルのためではなく、勝つためのプレーを」
FC東京では、2025シーズンの新監督として松橋力蔵氏が就任。松橋監督は1968年8月22日生まれの56歳。現役時代は、日産自動車サッカー部、横浜マリノス、京都パープルサンガなどでプレーした経歴を持つ。
指導者としては、2002年にジヤトコサッカー部のアシスタントコーチとしてキャリアをスタートさせ、横浜F・マリノスの育成組織で長年コーチや監督を務めた。2017年から横浜F・マリノスでコーチを、2021年からはアルビレックス新潟のコーチを担当。2022年シーズンから新潟の監督に就任すると、初年度にJ2リーグを制覇してJ1昇格を果たした。
2023年シーズンは新潟をJ1リーグ10位に導き、2024年シーズンはJ1残留を果たすとともに「JリーグYBCルヴァンカップ」でクラブ史上初の準優勝という快挙を成し遂げる。
FC東京の新指揮官として開幕戦に臨む松橋監督は「新潟のスタイルは、みなさん印象にあると思いますけれども、スタイルのためではなく、勝つためのプレーを最初に持っていきたい」とコメント。豊富な指導経験と実績、そして情熱的なアプローチは、FC東京の新たな時代を切り開く原動力となることが期待されている。
先制かと思われたが…横浜FC櫻川ソロモンが幻ゴール
2025年2月15日、ニッパツ三ツ沢球技場で行われた横浜FCとFC東京の対戦は、両チームとも3-4-2-1のフォーメーションで臨む。序盤は横浜FCペース。前半20分、横浜FCのMF鈴木武蔵が最終ラインの背後に抜け出してシュートを放ち、無情にもポストに弾き返されたこぼれ球をFW櫻川ソロモンがゴールに流し込んで先制かと思われた。しかし、鈴木がボールをもらった位置がオフサイドディレイとされノーゴールに。FC東京としては、最終ラインをきっちりと死守したプレーとなった。
櫻川は直後もDF森重真人のディフェンスを力強く制してシュートを放つが、GK野澤大志ブランドンにセーブされてしまう。横浜FCは、その後もシュートチャンスが訪れたが、枠を捉えることができなかった。
FC東京は、前半31分に新キッカーのMF俵積田晃太が蹴ったコーナーキックをDF土肥幹太がニアでフリックオン(くさび入れ)し、ゴール前のMF仲川輝人がヘディングシュート。しかし、枠の上に外れ前半はスコアレスの展開になった。
斜めのくさびを入れる完璧な流れ
後半16分、FC東京MF白井康介が投げ入れた右サイドからのスローインから決定機が訪れた。MF高宇洋がペナルティエリア内にくさびのパスを入れると同時にスローインした白井選手が斜め一直線にゴール前に走り込む。俵積田選手がワンタッチで落としたところに白井選手が左足でゴール左に流し込んで先制した。
スローインから8秒ほどの鮮烈な連携プレー。実況も「前半ほとんどなかった、斜めのくさびを入れる完璧な流れ」と絶賛したシーンで、白井選手は最前列のファンたちと歓喜の握手をし、雄たけびを上げた。
横浜FCは試合終了間際まで攻め立てるも、FC東京の守備を崩すことができず、試合は1-0でFC東京が勝利を収め、松橋力新監督率いるFC東京が開幕戦白星で飾り、横浜FCはホームで黒星発進となった。
国内の複数クラブを渡り歩いてきた“苦労人”白井康介
決勝ゴールの白井は、豪快なドリブル突破で右サイドから強烈なアクセントを加えているMF。キャリアは多彩で、湘南ベルマーレ、福島ユナイテッドFC、愛媛FC、北海道コンサドーレ札幌、京都サンガF.C.など国内の複数クラブを渡り歩いてきた“苦労人”でもある。
白井選手のプロキャリアは2013年、福島ユナイテッドFCでJFLデビューから始まった。その後、J2、J1とステップアップし、2015年3月の「Jリーグヤマザキナビスコカップ」でJ1リーグ初出場を果たす。J1リーグ初得点は2018年8月19日、コンサドーレ札幌時代にFC東京戦で記録している。
白井選手の高校時代は「浪速のロッベン」の異名を取るほど、得点力を持ち合わせていたという。プロ入り後も、守備的な役割を担いながら、時には得点を挙げている。FC東京でも。攻守両面で活躍できる多才さに期待をかけられている選手だ。
「DAZN明治安田生命J1リーグ ハイライト【PICK UP MATCH】横浜FC vs FC東京 : 第1節」(2025年2月15日)より
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