
【セ・リーグ】2025年注目の助っ人外国人プレーヤー5選
プロ野球のペナントレースを制するために欠かせないピースとなるのは、助っ人外国人選手の存在だ。豪快なパワーやスピードは日本人選手には足りない要素であり、海外から来日する彼らへの期待は大きい。今季も各球団に投手、野手それぞれの助っ人たちが多数加入。しかし、必ずしも活躍するわけではなく不良債権になってしまう選手もいる。それでは、今季活躍しそうな選手は誰なのか?現状の成績から鑑みた、注目すべき新加入選手を5名紹介していく。※トップ画像出典/Pixabay(トップ画像はイメージです)

ジャイアンツにとって久々の優良助っ人・キャベッジ
読売ジャイアンツに新加入した外野手・キャベッジがここまで好成績を収めている。
2023年にマイナーリーグで打率.306、30本塁打、32盗塁をマークするなど、パワーだけに頼らない確実性とスピードも合わせ持つと評価されて来日したが、オープン戦では鋭い変化球に苦戦。昨季のオドーアに続いて“外れ外国人”かと思われたが、開幕戦の東京ヤクルトスワローズ戦でいきなり特大2ランホームランを含む3安打2打点の衝撃デビューで逆転勝利に貢献。2戦目にもフルカウントから相手投手の甘いフォークを捉えて豪快なホームランを放った。阿部慎之助監督の2番起用がプレッシャーを軽減させたのか、思い切りのよいスイングをたびたび披露した。ここまで打率.309、3本塁打、8打点をマークしているほか、2盗塁をするなど、走塁面でもアグレッシブなところを見せている。外野守備も無難にこなしており、助っ人と呼ぶにふさわしい活躍をしている。
しかし、4月12日の広島東洋カープ戦で左手親指を痛めて登録を抹消。そこまでの長期離脱になることはなさそうだが、チームにとっては痛手となりそうだ。
ドラゴンズの長身左腕・マラーは先発投手として躍動
中日ドラゴンズに加入した、身長201センチの長身左腕・マラーもここまで安定した成績を残している。
長い腕から繰り出される150キロ前後のストレートと横にスライドしながら沈んでいく独特のチェンジアップを使って打者に的を絞らせず、防御率1.42とゲームをしっかりと作っている。外国人投手にありがちなコントロールの乱れやピンチや失点時に怒りをあらわにすることも少なく、日本プロ野球との相性も良さそうだ。まだ白星には恵まれていないが、ローテーションを守っていけば10勝以上も可能だろう。
先発枠を掴んで好スタートのタイガース・デュプランティエ
昨季まで先発を担っていた大竹耕太郎、伊藤将司の出遅れによって先発ローテーションに滑り込んだ阪神タイガースの新外国人右腕・デュプランティエも結果を残しそうだ。
初登板となった4月3日の横浜DeNAベイスターズ戦では6回3安打8奪三振1失点の好投。来日最速となる157キロの重いストレートを軸に緩いカーブと変化の大きいスライダーを駆使して、打者を圧倒した。腕をしならせるように投げるクセの強い投球フォームが、打者のタイミングを狂わせた。また、制球も安定しており、大崩れすることはなさそうだ。ゴーグルを付けたクレバーな佇まいとは裏腹に、チームメイトとはしゃぐおちゃめな姿を見せるなど、ファンにも愛される選手になるだろう。
アグレッシブな守備とパワーで魅了するファビアン
広島東洋カープの新外国人選手・ファビアンは攻守にわたってファンを沸かせている。当初はもう一人の助っ人・モンテロのほうが注目度は高かったが、左内腹斜筋肉離れで登録を抹消。その穴をファビアンが埋めようとしている。
まずは、アグレッシブな外野守備。3月30日のタイガース戦では近本光司の打球を恐れることなくダイビングキャッチ。左翼線に切れていく難しい打球だったが見事に好捕した。他の試合でも果敢なダイビングキャッチをたびたび披露し、投手陣を救っている。打撃面でも結果が出始めている。重心が後ろに倒れてスイングしてしまう傾向があったが、コーチとともに悪癖を修正。4月3日のスワローズ戦ではスライダーにうまく反応し、力強く振り抜いた打球はライナーでスタンドイン。来日初ホームランを放った。その後の試合でもマルチヒットを続け、4月13日のジャイアンツ戦では豪快な2号ホームランを放つなど、打率も急上昇してきている。ボール球の見極めができており、大不振に陥ることも少なさそうだ。新井貴浩監督も「徐々にではありますけど、アジャストしてきている」とファビアンを評価しており、今後の活躍が期待されている。
ピンチでギアを入れ直すことができるスワローズ・ランバート
東京ヤクルトスワローズの手薄な先発陣の穴を埋めてくれそうなのは、コロラド・ロッキーズから移籍してきた大型右腕・ランバートだ。開幕ローテーション入りが期待されていたが、2月の春季キャンプ終盤に下半身のコンディション不良で離脱。しかし、順調なリハビリを経て4月5日のドラゴンズ戦に登板を果たした。大きく横滑りするスイーパーをはじめとした変化球を駆使して、6回3安打無失点。6回にはノーアウト満塁のピンチを招いたが、ここでギアチェンジ。伸びのある152キロのストレートで三振を奪うと、後続の打者も打ち取って点を与えなかった。4月12日のベイスターズ戦こそ打ち込まれてしまったが、ローテーションを守り抜ける力は十分にあるだろう。