「ヴィッセル最高」「俺らが強かった！それだけです」「本当に嬉しい」J1連覇のヴィッセル神戸の軌跡を振り返る

2023シーズンに悲願のJ1初優勝に輝いたヴィッセル神戸（以下神戸）。2024年はシーズン序盤に苦しみながらも、最後は見事連覇というかたちで幕を閉じた。スポーツチャンネル「DAZN」のオリジナル番組「やべっちスタジアム」#184では、J1上位3チームの最終節に焦点を当てつつ、ヴィッセル神戸のJ1連覇を振り返った。※トップ画像出典/Getty Images

キングギア編集部エンタメ班 | 2025/01/25

soccer / 주제

J1上位3チームの優勝争い。神戸の好調ぶりが浮き彫りに

2024年12月8日、J1リーグの最終節。上位3チームにとっては優勝がかかった大一番だ。同時刻のキックオフということもあり、他会場を気にしながら応援するファン・サポーターも多かったことだろう。

首位の神戸は湘南ベルマーレと対戦。勝てば文句なしの優勝だ。2位のサンフレッチェ広島（以下広島）はガンバ大阪（以下ガンバ）、3位のFC町田ゼルビア（以下町田）は鹿島アントラーズ（以下鹿島）とそれぞれアウェイの地で戦う。自力優勝とはならないが、優勝の可能性はまだ残っていた。

キックオフからわずか5分、町田は立ち上がり早々に失点。鹿島鈴木優磨のパスに抜け出した師岡柊生が左足で決めた。広島も前半13分に失点。ガンバのコーナーキックをクリアするが、折り返しで坂本一彩にねじ込まれてしまう。さらに町田は前半16分にも失点し、2位3位は揃って得点になかなか恵まれない。

一方、リーグ連覇に向けてなんとしてでも先制点を奪いたい神戸。前半26分に酒井高徳のクロスに武藤嘉紀が合わせ、そのこぼれ球を宮代大聖が決める。さらに43分にはGK前川黛也のフィードを大迫勇也、佐々木大樹がつなぎ、最後は武藤選手が追加点。前半のうちに2点リードして折り返す。

町田は前半23分に下田北斗が得点して1点返すも、前半アディショナルタイムに鈴木優麿の突破を許してまた失点。町田と広島はリードを許したまま前半終了となり、神戸の好調ぶりが浮き彫りになった。

3点リードでJ1優勝！神戸が王者の座を守り抜く

後半25分、得点したのはやはり首位神戸。扇原選手の今シーズン初ゴールで3点目が決まり、優勝に向かって大きく前進する。

Thumb gettyimages 2188830186 — 출처/Getty Images

広島は後半に入って果敢に攻め込むが、後半36分にガンバのフリーキックから中谷進之介に押し込まれて痛恨の2点ビハインド。さらに44分にも坂本一彩のゴールでさらに失点してしまう。アディショナルタイムでようやく加藤陸次樹が1点を返すが、このまま試合は終了。9年ぶりのリーグ優勝は夢のままで終わった。

町田は最後まで粘りを見せたものの、逆転にはならず。優勝には手が届かなかったが、初めてのJ1の舞台で優勝争いに絡んだだけでも十分素晴らしい。

見事3点リードで勝利となった神戸はJ1リーグ優勝が確定。2023年シーズンに27年かけてようやく手に入れた王者の座を、2024シーズンも守り抜いたのだ。2年連続2度目の優勝で感極まった選手と監督は、それぞれインタビューでこのように語っている。

宮代大聖選手「素直に嬉しいですし、ホッとしています。もちろんまだまだ大迫選手や武藤選手には敵わないところがあるかもしれないですけど、もっともっと成長してチームを勝たせられる選手になっていきたいなと思います。ヴィッセル最高！」

吉田孝行監督「いやもう俺らが一番！俺らが強かった！それだけです。これが僕のサッカーだし、ヴィッセルのサッカーなので、これをやれば勝てる。それを選手たちが体現してくれた。本当に選手に感謝します」

武藤嘉紀選手「本当に1戦1戦、今まで100%でやってきた結果が今につながったので、本当に苦しい思いもたくさんしましたけど、今日まで何一つ妥協することなく全てをサッカーに捧げた結果だと思うので。本当に嬉しいです」

清水エスパルス乾が気になる選手はサンフレッチェ広島加藤陸次樹

清水エスパルス乾貴士は、「優勝争いをした3クラブの中で気になる選手」に「サンフレッチェ広島の加藤陸次樹選手」を挙げた。「セレッソでやっていた時から足元の技術はすごいあったんで、それはもう分かっていたんですけど、広島に来てすごい点取るようにもなったし、伸び伸びやっている感じはすごいあって。あとは守備でもすごい献身的」と理由を付け加えた。2024シーズンは惜しくも2位となった広島だが、そんな加藤の今後の活躍も期待したい。

来季は神戸が3連覇するのか、加藤選手を有する広島が雪辱を果たすのか、あるいは一気に順位を上げて新王者に輝くクラブが出現するのか。2025年2月のJ1リーグ開幕が待ち遠しい。