中村敬斗、代表でも見られるか仏ランスの同僚・伊東純也とのホットライン

17歳でガンバ大阪へ“飛び級入団”しプロキャリアをスタートさせた逸材

中村選手は、千葉県我孫子市出身の2000年7月28日生まれ。右利きのFWで、身長181cm、体重75kgの恵まれた体格を持つ。サッカーキャリアの「Before」は、ユース時代から始まる。三菱養和SCジュニアユースを経て、2016年、三菱養和SCユースに所属。2017年にはプリンスリーグ関東で13ゴールを挙げ、得点王に輝く活躍を見せた。2018年に高校2年生（17歳）でJ1のガンバ大阪へ“飛び級入団”し、プロキャリアをスタート。J1リーグ開幕戦の名古屋グランパス戦でプロ初出場を果たし、11月の長崎戦でJ1初ゴールを記録した。

番組では、このときのゴールシーンを紹介。シュートをGKがはじくと、ゴール前に寄せていた中村選手がこぼれ球を右足で確実に決め、これが決勝弾となった。「クロスが来たとき、渡邉千真（かずま）さんがシュート打って入ると思ったんですけど…GKがはじいて運よくこぼれてきて。冷静に決められた」と中村選手がこのゴールを振り返る。このとき、中村選手は18歳。翌2019年にはYBCルヴァンカップで3ゴールを挙げるなど、才能の片鱗（へんりん）を見せつけた。

フランスでは伊東純也とのホットラインも

中村選手の海外挑戦は2019年7月。オランダのエールディヴィジのFCトゥエンテに期限付き移籍し、開幕戦のPSV戦で欧州初ゴールを決めた。2020年7月には、ベルギーのジュピラーリーグのシント=トロイデンVVに期限付き移籍。2021年2月には、オーストリアのツヴァイテ・ブンデスリーガであるFCジュニオールに期限付き移籍。同年8月、オーストリア1部のアドミラル・ブンデスリーガのLASKリンツに完全移籍と、欧州を渡り歩いている。

ベルギーリーグでの初ゴールは、2020年12月のムスクロン戦。右サイドのクロスを、同じ日本人の鈴木優磨選手が頭で落とし、中村選手の前へ。難しい体勢からも、ゴールネットを揺らすシュートを放った。中村選手は「鈴木選手が『僕の近くにいろ』と言ってくれていて、完璧にドンピシャでくれたので！　僕のゴール前での得意な形があるので、振り抜くことしか考えられなかった」と試合を振り返った。

中村選手の「After」として注目すべきは、同じ日本人選手・伊東純也との緊密な連携シーンだ。2023年8月、中村選手はフランスのリーグアンであるスタッド・ランスに完全移籍。初ゴールは、9月のLOSCリール戦。伊東選手が絡んでゴール右に出たボールを折り返すと、フリーで走り込んでいた中村選手へ。DFを1人かわし、GKの動きを読んで、的確にゴール右へ決めた。

「ランスのためにプレーできるのは、いつだってうれしい。アウェーでのゴールは、いつも素晴らしい気持ちになります」と中村選手は語る。伊東選手のクロスやパスに合わせ強烈な右シュートや、ヘッド弾を放つ中村選手のゴールシーンが何度も流れた。2024年に代表復帰した伊東選手とのホットラインにも注目が集まる。

世代ごとに着実にステップアップ！日本代表の未来を担う選手に

中村選手のキャリアを振り返ると、若い年代から日本代表として活躍してきた。2015年にU-15日本代表、2016年にU-16日本代表としてAFC U-16選手権に出場。2017年にはU-17日本代表としてFIFA U-17ワールドカップに出場し、4ゴールを記録している。ホンジュラス戦では、日本人として初めてFIFA主催大会でのハットトリックを達成している。2018年にはU-19日本代表とU-21日本代表に選出され、2019年にはU-20日本代表としてFIFA U-20ワールドカップに出場。世代ごとに、着実にステップアップしてきている。

2023年、中村は待望のA代表に初選出された。キリンチャレンジカップでA代表デビューを果たし、同時に代表初得点も記録。番組では2024年1月のAFCアジアカップベトナム戦のゴールシーンを紹介。ゴール前、南野拓実選手からのパスを受けた中村選手は、一度ペナルティエリア外に折り返すと右足で決勝弾となるスーパーゴールを決めた。

今後、フランスリーグでのさらなる活躍と日本代表での重要な役割が期待される中村選手は、日本サッカーの未来を担う選手の1人として、成長が注目されている。

『Before / After』#6 中村敬斗 ～彗星のごとく現れた日本のプリンス～より

配信日：2024年12月9日（月）全10回を一挙配信
콘텐츠:日本代表選手のJリーグ時代のプレーと現在のプレーを比較し、その進化を振り返る

※記事内の情報は配信時点の情報です