
いよいよ迎えた初のプロツアー大会当日!元メジャーリーガー松坂大輔を襲った不測の事態とは
ついに迎えた“平成の怪物”松坂大輔のABEMAツアー初挑戦。 松坂は第2の人生として、男子プロゴルフの登竜門「ABEMAツアー」に挑戦中。大会前日の練習ラウンドでは矢野東プロから絶賛を受けるが、迎えた大会当日にある大問題が発生!果たして初のABEMAツアー挑戦はどうなるのか?※トップ画像出典/photoAC

いよいよ迎えた大会当日に発生した大問題!
2024年5月29日「太平洋クラブチャレンジトーナメント」予選1日目。松坂に緊急事態が発生した。「朝の練習でシャンクが出始めて、大ピンチです。昨日まで絶好調だったのに」と浮かない顔で話す。緊張のせいか球に当てる意識が強くなり、手首打ちのクセが出て、それがシャンクの原因となっているようだ。矢野プロは「風がアゲインストなので、とくに抑えて打ったときに特に気を付けて」とアドバイス。「気にせず打っていくしかない」と笑う松坂だが、試行錯誤のうえにやっとみつけた“ユーティリティ”という武器が使えないのは、心中穏やかではいられない。
解決策がみつからないまま時間だけが過ぎ、大勢の観客が見守る中トーナメントがスタートした。
ツアー初戦で波乱の展開!後半は1オーバーで大健闘
1stラウンドは、10番ホールからのスタート。ドライバーを選択したティーショットは、左の林へ。セカンド・サードショットともにいま一つで、いきなり窮地に立たされる。しかし、松坂は意地を見せ、難しいアプローチを見事に寄せて、スタートホールはボギーで耐えた。12番ホールでは、不安の残るアイアンショットが、絶対に入れてはいけないグリーン脇の深いラフへ。セカンドショットはラフにつかまり、ミスショットになる。その後もパーパットを決めきれず、痛恨のダブルボギー。前半は最後までバーディーを取れず、8オーバーでの折り返しとなる。
なんとかバーディーが欲しい松坂。1番ホール、セカンドショットはラフにつかまりツーオンならず、バンカー越えの難しい距離が残った。サードショット、柔らかく打ったボールはピン横1メートルに付けるスーパーショット。その後、冷静にパットを沈め、念願の初バーディーとなり、松坂はガッツポーズをして笑顔を見せた。7番ホールでは、絶好のバーディーチャンスだったがカップに嫌われ、返しのパーパットもわずかに外れて無念の3パット。しかし、続く8番ホール。セカンドショットで再びピンそばに付けるナイスショットを見せると、素晴らしいバウンスバックでこの日2つ目のバーディー。最終ホールでは、飛距離300メートルを超えるビッグドライブを見せるなど、バーディーフィニッシュとはならなかったものの、後半は1オーバーと大健闘。ツアー初陣は、トータル9オーバーで終了となった。
松坂は「シャンクが出ないように打つことで精いっぱいで、自分との戦いになってしまった。しんどいですね」と、ほろ苦いツアーデビューとなった初日を振り返った。
プロとの差を痛感した惨敗の初ツアー
5月30日、予選2日目。2ndラウンドは1番ホールからスタート。ティーショットは左のラフ、セカンドショットをバンカーに入れるピンチはあったが、確実にパーを拾い、順調な滑り出しとなった。5番ホールで、この日初めてのボギーを喫すると、その後3ホールは、初日好調だったアプローチが一変。ミスが続き4連続ボギーとなり、9番ホールは、バーディーパットを決めきることができず、前半は4オーバーでホールアウト。流れを変えたい松坂は、10番ホールで初めてユーティリティでのティーショットを選択。完璧な打ち筋だったが、その後のショットはミスが続き、アプローチが決まらないとスコアが伸ばせない松坂の弱点を露呈することになった。12番ホールでは、後半初のパーを取ったものの、グリーン周りのアプローチが安定しない。迎えた最終18番ホールでのセカンドショットは、見事グリーンオン。最後のバーディーチャンスだったが、惜しくもバーディーならず。結果は2日間トータルで22オーバー、最下位での予選敗退となった。
「ショットは昨日よりも良かったが、それがスコアに結びつかず、難しい戦いでした」と2日目を振り返る。プロとの歴然たる差を痛感し、“平成の怪物”松坂大輔の初のプロツアー挑戦が終わった。
第2戦に向けてタスクフォース再結成!
松坂は大会を終えて「スコア的には、もう少しなんとかできたのではという悔しさが残っている。ユーティリティを使った練習をずっとしてきたのに、シャンクが出てしまったことで、ドライバーを使うプランに変更せざるを得なくなってしまった」と振り返った。矢野プロは「初めての大会で緊張感がある中で、直前の練習でシャンクが止まらない状況になっていたら仕方がない。むしろ良い判断だったと思う」と慰めつつ、次戦の秘策として“プロキャディ”を連れて行くことを提案。細かい状況判断をしてもらえるだけでも大きく違ってくるのだという。河野コーチは「ドライバーは真っ直ぐ飛距離も出ていたし、課題だったグリーン周りのアプローチもすごく良くて驚いた」と評価。自信のある番手や打ち方がひとつでも増やせるような練習を、2戦目に向けて取り組んでいきたいと話した。
しかしこのままでは終われない松坂。「ABEMAツアー」第2戦に向けて、タスクフォースも再始動する。
ABEMA『松坂大輔ネクストステージ2ndシーズン#3 「平成の怪物」遂にABEMAツアーデビュー』より
※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています